「あのパワハラ上司、いつも理不尽に怒鳴りちらしてもうやだよ」って、こんな感じで会社で辛い思いをしていませんか?
たしかに、いつも理不尽に怒鳴られたら会社に行くのも、辛くなってきますよね。
その他にも無意味な長時間労働や、無理やり押し付けてくる仕事など理不尽なことはいくらでもあります。
こんなことが毎日あったら、体も疲れるし会社に行くのも嫌になりますよね。
- ブラック企業から逃げるのが悪くない理由とは?
- 3年我慢する必要はありません
- ブラック企業から逃げる3つの方法
ブラック企業の定義
ブラック企業の確かな定義はないので、そのため悩ましい問題になっています。そのため、今働いている会社がブラック企業なのか、悩める人も数多くいるようですね。
厚生労働省では、次のことをブラック企業の特徴としています。
厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。
引用元:厚生労働省 「ブラック企業」ってどんな会社なの?
ブラック企業を判断するための、チェックリストは次の通りです。働いている会社が、あてはまっているのか参考にしてみてください。
今働いている会社の環境と、チェックリストを比べて、多くのことがあてはまっていたらブラック企業と疑ってみてください。
ブラック企業から逃げるのは悪くない理由
労働者には辞める権利があるから
ブラック企業から逃げるとしても、後ろめたさや罪悪感を感じる必要はありません。民法では、労働者は2週間前に退職を申し出れば、会社を辞めることができるからですね。
第 627条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
2 期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
3 6箇月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、3箇月前にしなければならない。第 628条 当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
引用元:厚生労働省
正当な理由があれば、いつでも会社を辞める権利を持っています。会社が退職を認めようとしないのは、おかしな話になってきますよね。
また、ブラック企業のような環境は、心身に大きなダメージを受けるかもせれません。自分を守るためにも、辞めることは正当な理由になるでしょう。
自分を大切にするために、ブラック企業から逃げることは悪いことではないですね。
会社に責任があるから
会社が責任を果たしていない場合は、逃げることも選択肢のひとつです。ブラック企業は労働者を無視して、過酷な労働環境で働かせているからですね。
- 会社がいじめやパワハラを放置している
- 長時間労働やサービス残業を強いている
- 人材不足で、一人当たりの労働負荷が過剰になっている
会社は労働者が安全かつ安心に、働けるようにする責任があります。しかし、ブラック企業は法令を無視して、労働者を過酷な労働環境に追い込んでいます。
自分の大切な時間や労力を、ブラック企業に奪われる必要はありません。
休んでみるのもひとつの方法です
ブラック企業に行くのがつらいと感じたら、無理せず休むことも選択肢のひとつです。耐えてばかりいると、心身ともに大きなダメージを受けるからですね。
例えば、会社に行こうとすると、次のようなことが起こることもあります。
- 吐き気がする
- 涙が溢れて止まらなくなる
- どうしても足が動かなくなる
こういったことは個人差もあるので、必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。しかし、ストレスや体の負担は健康に悪影響になることがあります。
休むことは悪いことではなく、むしろ体を守るための大切な行動です。体は大切な資本ですから、バランスを取りながらときには休むことも大切ですね。
誰でも使える会社を休む理由を紹介していますので、参考にしてみてください!
3年我慢する必要はなし
「3年は続けた方が良い」と言われることがありますが、良い会社ならその通りかもしれません。しかし、ブラック企業は心身ともに、大きなダメージを与える可能性があります。
ブラック企業のような労働環境にいたら、半年や一年でも心身共におかしくなる可能性があるからですね。
もしブラック企業だと感じたら、そのときが辞めるべきときかもしれません。しかし、辞めると言ったら、周囲の人が惑わしてくることもあります。
例えば、
- お前はどこの会社に行っても通用しない
- どこの会社に行っても同じだ
- 根性がない奴はどこも雇ってくれない
こんなことを言われても、気にする必要はありません。
日本には多くの企業があって、その企業にはさまざま職種があることを理解していないからです。
ですので、なにを言われたとしても気にする必要はありません。
自分を追い詰めないで、楽になる選択をすることも大切ですね。
なるべく穏便に退職するには?
ブラック企業でも退職をするなら、なるべくなら穏便に済ませたいですよね。
退職するまでの流れは、こんな感じです。
- なるべく退職の意思表示を1ヶ月以上前に伝える
- 退職届を提出する
- 引継ぎや挨拶回りをする
- 会社で退職の手続きや離職票受け取りの手続きをする
- 有給が残っていたら消化する
- 退職
会社にもよりますが、就業規則では「1ヶ月前までに退職の意思表示をする」などに、なっている場合が多いです。
ですが、民法では2週間前に退職の意思表示をすれば、辞められるようになっています。
退職に関する具体的な質問と回答は、こちらを参考にしてみてください。
Q3. このたび家庭の事情で会社を辞めたいと思い退職届を提出しましたが、上司が受け取ってくれません。会社が同意してくれないと私は退職できないのでしょうか?(労働者)
A3.退職は、労働者の一方的な意思表示により効力が発生しますので、特に会社の承認は必要としません。民法では期間の定めのない雇用契約については、解約の申し入れ後、2週間(但し、完全月給制の労働者は、当該賃金計算期間の前半に申し入れた場合は当該期間の末、後半に申し入れた場合は翌期間の末)で終了することとなっており、会社の同意がなければ退職できないというものではありません(民法第627条)。
引用元:厚生労働省 長野労働局
この質問と回答のように、2週間前までに申し出れば退職はできるようになっています。
少し余裕を持って1ヶ月前に言っておくのがいいですね。
もし退職届を受け取ってくれない場合は、配達証明付き内容証明郵便で送る方法もあります。
内容証明とは、郵便を出した内容や宛先を郵便局が証明してくるものです。
一般書留郵便物の内容文書について証明するサービスです。
いつ、いかなる内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって当社が証明する制度です。
引用元:日本郵便 内容証明
誰から誰にあてた郵便なのかを証明してくれますので、送っておけばひとまずは安心できますね。
ブラック企業が引き止めてくる手口
ブラック企業は、辞めようとする人をさまざまな手口で引き止めようとしてきます。しかし、さまざまな手口は、すべて会社側の都合であなたに責任はありません。
よく聞く、引き止めの手口をまとめてみましたので、参考にしてみてください。
引き止めてくる手口 | 対策 |
---|---|
損害賠償を請求すると脅される | 不当な行為なので労働問題に強い弁護士に相談します。 |
忙しいので辞められると困る | 辞める人には関係ないし、忙しくなったのは会社の責任です。 気にしなくてOKです。 |
待遇を良くするつもりだった | だだの引き止める口実なので、そのつもりはありません。 それでも辞めると押し通します。 |
今まで悪いことをしたと謝ってくる | 悪いことだとわかっていれば、最初からやりません。 無視してOKです。 |
人手が足らなくなるので困る | 人材確保は会社の責任で、あなたの責任ではありません。 気にしなくてOKです。 |
ブラック企業の引き止めの手口に惑わされず、自分の意思を貫くことが大切です。必要であれば、弁護士などの専門家に相談するのも有効な方法のひとつになりますね。
ブラック企業を辞めるメリットとデメリット
メリット
- 自由な時間が増える
- 肉体的・精神的に楽になる
- 他の会社で実力を発揮できる
自由な時間が増える
ブラック企業はたいていの場合、労働者を酷使して働かせています。
例えば、
- 長時間労働
- サービス残業
- 休日出勤が多い
こういった状況になると、労働者の拘束時間が増えて、自分の自由な時間が減ってしまいます。
ブラック企業から逃げることができれば、拘束されることなく自由な時間を確保できるでしょう。
自由な時間を確保できれば、趣味や家族との時間などプライベートを充実することができますね。
肉体的・精神的に楽になる
ブラック企業は、日常的にいじめやパワハラが横行している特徴があります。
例えば、
- 高圧的な態度をする上司
- いつも威圧してくる先輩
- ネチネチと嫌味を言ってくる同僚
などなど、考えてみるとキリがありません。
ブラック企業から逃げれば、こういった人たちに会わなくなるので、肉体的にも精神的にも楽になりますよね。
また、嫌な人たちのことを考えなくてもいいので、気分が楽になって休養にもなるでしょう。
新しい会社で実力を発揮できる
ブラック企業では、無理な仕事やいじめ・パワハラで、本来の実力を発揮することができない場合があります。
こういった環境では、労働者の不安が増えて仕事に集中することが難しくなるからですね。
新しい環境になれば、本来の実力を発揮するチャンスを得ることができます。
ですので、ブラック企業から逃げることも視野に入れてみるのも大切ですね。
デメリット
収入が無くなる
ブラック企業で働いていても、仕事を辞めると収入が無くなってまいます。
ですが、失業給付金を申請することで、受給中は生活費などを補うことができますよね。
雇用保険は、
1.労働者が失業してその所得の源泉を喪失した場合、労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合及び労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合及び労働者が子を養育するための休業をした場合に、生活及び雇用の安定並びに就職の促進のために失業等給付及び育児休業給付を支給
2.失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図るためのニ事業を実施
する、雇用に関する総合的機能を有する制度です。
引用元:ハローワークインターネットサービス 雇用保険制度の概要
失業給付金は一時的なサポートです。
一時的なサポートですが、給付期間中に新しい仕事を探したり、職業訓練を受けたりすることができます。
失業給付金を活用することで、新しい仕事に向けて準備をすることができますね。
社会保険給付金の受給を、サポートをするサービスもあります。より多くの給付金を受給することができれば、退職後も安心することができますね。
ブラック企業から逃げる方法
- 証拠を残して退職する
- 転職する
- 退職代行を使う
証拠を残して退職する
ブラック企業を辞めるときは、退職届を内容証明郵便で送るのが有効な方法です。退職を拒否したり、難癖を付けて引き止めようとすることがあるからですね。
内容証明郵便は、「いつ」「誰が」「誰に」「どのような内容」の郵便を送ったのかを証明するものです。
退職届を内容証明郵便で送ることで、会社が退職をなかったことにはできないという証拠を残すことができます。
ブラック企業から退職を拒否されたり、難癖を付けられるかもしれません。内容証明郵便で退職届を送付しておけば、スムーズに退職できる可能性が高まりますね。
内容証明付きの郵便を利用することで、退職届を送った日や受け取った日が証明されるので記録を残すことができます。
ブラック企業から確実に退職するためには、証拠を残すことが大切です。内容証明郵便は、退職意思を明確に伝えて、証拠を残す有効な手段のひとつになるでしょう。
転職する
ブラック企業から逃げるために、転職は選択肢のひとつになります。心身ともに苦しい状況から、解放されるからですね。
例えば、ブラック企業がつらい理由として次のことがあります。
- 長時間労働やパワハラから解放され、自由な時間が増える
- 人間関係のストレスがなくなり、気持ちが楽になる
- 新しい会社で、自分らしい働き方ができる
もちろん、すぐに転職する必要はありません。転職サイトや転職エージェントに登録しておけば、いざというときに転職活動を始めることができます。
転職活動は、退職することではありません。働いているときに新しい会社を探しておけば、選択肢が増えるので安心できますね。
おすすめの転職サービス
「自分らしく働ける会社」というモットーのもと、個性や価値観に寄り添い、理想に合った転職をサポートしている転職支援サービスです。
人材業界大手のリクルートが運営している転職サイト。トップクラスの求人数かつ便利な求人検索機能もあり、利用しやすい転職サイトになっています。
退職代行を使う
ブラック企業から逃げるには、退職代行を利用する選択肢もあります。退職代行とは、自分に代わって退職の意思を伝えてくれるサービスですね。
ブラック企業で働いていると、辞めたくても退職が認められないことがあります。
- 辞めると言ったら威圧してくる
- 代わりの人が来ないと辞められないと言われる
- 退職届を受け取らない
などなど、不適切な行為や不当な圧力を受けて、退職が困難になるケースが少なくありません。
こういった問題があると、つらい状況になりますよね。
退職代行は、ブラック企業から安全に脱出する有効な手段のひとつです。
まとめ
「ブラック企業は逃げるが勝ち!引き止めてくる手口と対処法とは?」のまとめは、
- ブラック企業から逃げるのは、悪いことではない
- 3年我慢する必要はなし
- 最後の手段は、退職代行を使う
ブラック企業にいると、心も体もボロボロになってしまいます。
そうなる前に、自分を許してあげてください。
無理して我慢する必要はありません。
「逃げるが勝ち」ってこともありますからね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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